150_赤ちゃんの不思議_The Wonder of Babies

最近、生徒さんの一人にお子さんが生まれました!おめでたいですね。さて、生まれたばかりの赤ちゃんと、これを聞いているみなさんには、実は共通点があります。それはなんでしょう?赤ちゃんもみなさんも、言葉を学んでいるということです。みなさんもさまざまな挑戦や試練にぶつかっているかと思いますが、今日は、赤ちゃんがどのような壁にぶつかって母語を話せるようになるのかを、みなさんと一緒に見ていきたいと思います。

みなさんが苦労しているのと同じように、この世に生まれたばかりの赤ちゃんは、言葉を話せるようになるまでにはたくさんの挑戦があるんです。

まず、コミュニケーションというものの存在に気づかなければなりません。お父さんやお母さんが自分に話しかけているのを見て「あ、これは私に話しかけているんだな」と思わなければいけないんです。当たり前だと思う人もいるかもしれませんが、ある例を聞いたらこの難しさが実感できると思います。例えば、わたしたちは動物の求愛行動を見ても、それがコミュニケーションだと気づくのは難しいですよね?それと同じように、今までコミュニケーションをしたことのない赤ちゃんが、言葉をコミュニケーションの形だと認識するのは難しいことなんです。

さて、それに気づいたあとは、さらにその言語を理解しなければいけないという試練が待っています。これは、みなさんも大人になってから経験したことがあるかもしれませんね。母語と全く違う言葉を勉強するとき、まずはその音を聞いて、どんな言語なのかを理解しようとしませんでしたか?例えば音の高さや言葉の流れがどこで切れるのか、などです。これに気づいて初めて、それぞれの言葉の意味を考えることができますよね。赤ちゃんも、同じように言語を学んでいるそうです。

そうやって少しずつ言語の体系がわかるようになっても、まだまだ挑戦はたくさんあります。今度はそれぞれの単語がどうやって使われるか、理解しなければいけません。これを正しく理解しないと、単語を間違った方法で使ってしまうことになるからです。例えば「開ける」という単語はドアや窓などの覆いを取り除いてその先が見えるようにすることを意味しますが、袋などにも使うことができますね。そうすると、小さい子どもはいろいろなもの、たとえば果物の皮などにも「開ける」を使うんだそうです。でもこれは間違いで、正しくは「剥く」を使わなければいけませんね。こんなふうに、それぞれの単語の複雑なルールを覚えなければいけないんです。みなさんのように外国語を学んでいる人の中には、言葉を間違って使った経験がある人は多いかもしれませんね。

さて、このように、赤ちゃんとみなさんには意外な共通点があることがわかりました。どちらにも言えるのは、本当に努力して、難しいことを成し遂げているということ!ぜひ、自信を持って、これからも日本語の勉強を続けていってくださいね。


最近(さいきん)生徒(せいと)さんの一人(ひとり)にお()さんが()まれました!おめでたいですね。さて、()まれたばかりの(あか)ちゃんと、これを()いているみなさんには、(じつ)共通点(きょうつうてん)があります。それはなんでしょう?(あか)ちゃんもみなさんも、言葉(ことば)(まな)んでいるということです。みなさんもさまざまな挑戦(ちょうせん)試練(しれん)にぶつかっているかと(おも)いますが、今日(きょう)は、(あか)ちゃんがどのような(かべ)にぶつかって母語(ぼご)(はな)せるようになるのかを、みなさんと一緒(いっしょ)()ていきたいと(おも)います。

みなさんが苦労(くろう)しているのと(おな)じように、この()()まれたばかりの(あか)ちゃんは、言葉(ことば)(はな)せるようになるまでにはたくさんの挑戦(ちょうせん)があるんです。

まず、コミュニケーションというものの存在(そんざい)()づかなければなりません。お(とう)さんやお(かあ)さんが自分(じぶん)(はな)しかけているのを()て「あ、これは(わたし)(はな)しかけているんだな」と(おも)わなければいけないんです。()たり(まえ)だと(おも)(ひと)もいるかもしれませんが、ある(れい)()いたらこの(むずか)しさが実感(じっかん)できると(おも)います。(たと)えば、わたしたちは動物(どうぶつ)求愛(きゅうあい)行動(こうどう)()ても、それがコミュニケーションだと()づくのは(むずか)しいですよね?それと(おな)じように、(いま)までコミュニケーションをしたことのない(あか)ちゃんが、言葉(ことば)をコミュニケーションの(かたち)だと認識(にんしき)するのは(むずか)しいことなんです。

さて、それに()づいたあとは、さらにその言語(げんご)理解(りかい)しなければいけないという試練(しれん)()っています。これは、みなさんも大人(おとな)になってから経験(けいけん)したことがあるかもしれませんね。母語(ぼご)(まった)(ちが)言葉(ことば)勉強(べんきょう)するとき、まずはその(おと)()いて、どんな言語(げんご)なのかを理解(りかい)しようとしませんでしたか?(たと)えば(おと)(たか)さや言葉(ことば)(なが)れがどこで()れるのか、などです。これに()づいて(はじ)めて、それぞれの言葉(ことば)意味(いみ)(かんが)えることができますよね。(あか)ちゃんも、(おな)じように言語(げんご)(まな)んでいるそうです。

そうやって(すこ)しずつ言語(げんご)体系(たいけい)がわかるようになっても、まだまだ挑戦(ちょうせん)はたくさんあります。今度(こんど)はそれぞれの単語(たんご)がどうやって使(つか)われるか、理解(りかい)しなければいけません。これを(ただ)しく理解(りかい)しないと、単語(たんご)間違(まちが)った方法(ほうほう)使(つか)ってしまうことになるからです。(たと)えば「()ける」という単語(たんご)はドアや(まど)などの(おお)いを()(のぞ)いてその(さき)()えるようにすることを意味(いみ)しますが、(ふくろ)などにも使(つか)うことができますね。そうすると、(ちい)さい()どもはいろいろなもの、たとえば果物(くだもの)(かわ)などにも「()ける」を使(つか)うんだそうです。でもこれは間違(まちが)いで、(まさ)しくは「()く」を使(つか)わなければいけませんね。こんなふうに、それぞれの単語(たんご)複雑(ふくざつ)なルールを(おぼ)えなければいけないんです。みなさんのように外国語(がいこくご)(まな)んでいる(ひと)(なか)には、言葉(ことば)間違(まちが)って使(つか)った経験(けいけん)がある(ひと)(おお)いかもしれませんね。

さて、このように、(あか)ちゃんとみなさんには意外(いがい)共通(きょうつう)(てん)があることがわかりました。どちらにも()えるのは、本当(ほんとう)努力(どりょく)して、(むずか)しいことを()()げているということ!ぜひ、自信(じしん)()って、これからも日本語(にほんご)勉強(べんきょう)(つづ)けていってくださいね。

One of my students recently had a baby! Congratulations! Well, newborn babies and people who are listening to this podcast actually have something in common. What do you think it is? Both babies and you are learning a language. I know that you may be facing many challenges in learning a language, but babies also have to overcome many barriers in learning to speak their mother tongue. Today I would like to have a look with you at these obstacles.

Just as you are struggling to learn languages, newborn babies also have a lot of challenges before they are able to speak.

First of all they have to comprehend the concept of communication. When they see their father and mother talking to them, they have to think, "Oh, they are communicating with me." Some people may think this is obvious, but if you listen to some examples, I think you will realise how difficult this is. For example, when you see courtship behaviour in animals, it is not always clear to us humans that they are communicating, isn't it? In the same way, it is difficult for babies, who have never communicated before, to recognise language as a form of communication.

Now, once they realise that language is a means of communication, they have the further challenge of having to understand that language. This is something you may have experienced as an adult. When studying a language completely different from your mother tongue, didn't you first listen to its sounds? For example, the difference in sound pitch and where the flow of words breaks off. Only when you have mastered this, are you able to think about the meaning of each word. Babies learn language in the same way.

Even if they gradually get to know the system of language in this way, there are still many barriers. Now they have to understand how each word is used. If they don't grasp this, they will end up using words incorrectly For example, the word “open” means to move a door or window so as to leave a space through which movement and vision are allowed. But it can also be used when talking about “opening” a bagSmall children, on hearing the word “open”, might then use use seem to also use this word in other contexts as well , such as for the action of peeling fruit. This is of course an incorrect usage of open - you can’t say ‘open the fruit’, rather it is ‘peel the fruit’. In this way, they have to learn the complicated rules of each word. Many people who are learning a foreign language, like you, may have had a similar experience of using words incorrectly.

As you can see, in a surprising way babies and you do have something in common. What can be said for both you and babies is that you are really making an effort and achieving something difficult! I hope that you will continue to study Japanese with confidence.

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