SA trip: Wine tram in Franschhoek
二泊過ごした木の家を出発する日。この日は途中で市場に行ってから、Franschhoekでワイントラムをすることになっていた。手早くパッキングを済ませて市場へ。市場で食べたのはもちろんpannekoek。パンやケーキのお店が本当にたくさん並んでいて、選ぶのに時間がかかった。Georgeという街の市場も大きかったけれど、ここのも負けず劣らずお店の数が多かった。
買うものの検討をつけながら市場の中を歩いていると、友人の遠戚の方に遭遇。20年ほど前からギリシャに魅せられて、それ以来よく機会があれば通っているのだそう。地中海、特にギリシャの文化や食事がとにかく好きで、この市場でもギリシャの食べ物を手作りして出品しているのだとか。この日はほうれん草などの具が中に入ったパイを売っていた。せっかくなのでそれを購入して食べてみることに。たしかに地中海っぽい味わいで、チーズとほうれん草がよく合っていた。市場には14年もお店を出していると言っていたけれど、それも納得の美味しさだった。市場から急いでFranschhoekに向かう。この街に来たのは、ロードトリップの中でも目玉のイベント、ワイントラムを体験するため。ワイントラムはいくつかのワイナリーを回ることができるツアーで、バスや二階建ての列車に乗ってワイナリー間を移動するというもの。複数あるコースによって回れるワイナリーやその順番が違うので、自分の興味や好みに合わせてコースを選ぶことができる。今回友人が選んでくれたのは緑のコース。11時半にスタートして、最初のワイナリーへ向かう。トラムに乗り込むと早速プラスチックのグラスが配られた。「ウェルカムドリンク」ということらしい。
一箇所目ではピクニックを予約してくれていたので、お昼ごはんを食べながらワインを楽しむ予定だった。ピクニックにはワインテイスティングは含まれていなかったため、昼ごはんを食べる前にテイスティングをすることに。このときは赤ワイン2種類、白ワイン2種類の4種類のテイスティングをしたと思う。おぼえていないのは酔っ払っていたからではなく、写真を取り忘れたからです。
それぞれ使われているぶどうや熟成期間が異なり、全然違う味だった。気に入ったワインを購入して、ピクニック。そのワイナリーにはワイン畑を望む広い庭があり、景色を楽しみながら食べることができた。そういえばこのロードトリップ中はほとんどいつも天気がよく、そのおかげもありすべての活動を楽しめた。これからのテイスティングに備えて(悪酔いしないように)腹ごしらえを終え、トラムを待つ。トラムの駅までは、サファリで乗ったバンのような車で連れて行ってくれる。
飲みすぎて歩けなくなる人のための気遣いなんだろうか…。トラムに乗って、次のワイナリーへ。次のところも景色がきれいで、一番乗りで入ったためにいい席に座ることができた。ここでも、赤2種類、白2種類のテイスティング。テーブルについてくれた店員さんが面白い人で、「このワイナリーのオーナーはワインを飲まなくて早死したから、飲み続けなきゃだめだ」だの、ワインの知識の豊富さについて訪ねたら「勉強したわけじゃなくてただワインを愛しているだけだ。飲みまくったんだ」だの言っていた。サービスや景色はとてもよかったけれど、残念ながらワインは好みではなかった。
南アフリカに来てたくさんのワインを飲んでいるおかげか、違いがより分かるようになってきた気がする。さて、ここは1時間くらいで切り上げ、次の場所へ。次のワイナリーは他のワイナリーが集まる場所から少し離れていたけれど、とても人気があるらしく、30分くらいトラムとバスを乗り継いで行ってみた。そこも外の席に座らせてもらい、景色を見ながらテイスティング。この時点でけっこうお腹がいっぱいだったので、ワインを少しずつ楽しむだけにした。友人はビルトンペアリングなるものに挑戦していた。
ビルトンというのは、前に説明したと思うけれどサラミのようなもので、それと赤ワインをペアリングするんだそうだ。ここまでですでにかなりの量のテイスティングをしているので、だんだん流れ作業みたいになってくる…
ちなみにこのワイナリーに来るまでのバスではかなりの人が酔っ払っていて、なんとも賑やかな旅路だった。もし南アフリカに来てワイントラムをしようと思っている人がいたら、ぜひとも朝早い時間から始めることをおすすめする。さもないと、酔っぱらいにもみくちゃにされながらワイナリーを巡ることになる…。訪れるワイナリーの数に制限はなかったけれど、夕食の時間が決まっていたので、私たちはこれで終わることに。17時前に終了して、ホテルにチェックイン。このホテルもとても素敵で、部屋は広いしスタッフの方も優しかった。荷物を運び入れて、今度は夕食のためにレストランへ。この日はHasser's Grillというステーキ屋さんに行った。たくさんの種類のステーキがあって目移りしたけれど、どれも一人前600gとかで食べられる気がしなかったので、一番小さい200gで提供されているものの中から選んだ。私が食べたのはシャトーブリアン。ミディアムレアで注文し、少し待つと運ばれてきた。その後店員さんがコップに入っていたブランデーに火をつけ、それをそのまま肉にかけ始めた!
ごうごうと燃える肉…。「このままではミディアムになっちゃうんじゃないか!?」と心配したものの、食べてみたら最高の焼け具合で感動した。